ヒイラギ(柊、疼木)(モクセイ科モクセイ属 常緑小高木 雌雄異株)

全国分布 本州(福島県以西)、四国、九州(祖母山)、沖縄
県内分布 主に低山地域に自生

   広島市近郊の山に自生していますが、花の時期にも拘わらず咲いている樹の観察は稀です。
   葉に刺状の大きな鋸歯があるのが大きな特徴で、葉を見れば他の樹木との区別が可能です。
   名前の由来:「ヒリヒリ痛む」を意味する古語「疼(ひひら)く・疼(ひいら)ぐ」から。  


雄花 (2013/12/08 古江)

 雌雄別株で、花期は11月~12月で、葉腋に芳香のある白い花を束生します。樹高は4~8mになります。 生垣によく使われるヒイラギモクセイはヒイラギと銀木犀を交配し多岐で、やはり11月頃に白い小さな花をたくさん付けます。 果実は長さ1.2~1.5cmの楕円形で、翌年の6~7月に黒く熟します。

雌花 (2018/11/24 鈴ヶ峰)

 雄花の雌しべは未発達ですが、雌花は2本の雄しべを持っています。植栽されているものの大半は雄株です。 雌株の花には2本の雄しべがあり、花粉も持っています。

葉 (2018/11/24 鈴ヶ峰)

 葉身長3~7cmの楕円形で、対生します。質は革質で表面は光沢があります。 葉は対生し、縁には普通刺状の鋸歯が3~5対あり、葉の表面は光沢があります。 ヒイラギの最大の特徴はやはり、葉の縁に刺状の大きな歯牙があることです。 このことからヒイラギは節分に枝を戸に挿して魔除けとして使用される風習があります。

葉 (2013/12/08 古江)

 ヒイラギの葉は成長に従い、葉の縁の刺状の歯牙がなくなり、全縁(鋸歯がない)の葉が増えます。

樹皮 (2018/11/24 鈴ヶ峰)

 沿岸地域から山地の林内に自生し、樹高は4~8mになります。モミ・ツガ林の構成要素でもあります。