ハルニレ(春楡)(ニレ科ニレ属 落葉高木)

全国分布 北海道、本州、四国(北部)、九州
県内分布 中国山地の渓谷に自生

   中国山地の渓谷に自生しますが数が少なく、広島ではまだ観察していません。
   北海道大学のキャンパスと日光の戦場ヶ原で樹高が20~30mの大きなニレに出会いました。
   名前の由来:春に花をつけ、皮を剥がすとヌルヌルしていることから。  


全体 (2016/06/12 北大)

 北国の山地に多く見られます。北海道に多く、本州では戸隠高原、上高地、日光の戦場ヶ原、山中湖に多く自生します。
北海道や東北地方に多いのですが、その次に多いのは九州地方です。樹高は大きいものでは35mになります。

深緑 (2016/06/12 北大)

 花期は3~5月で葉の展開前に葉腋に小さな両性花が7~15個集まって付きます。実は翼果で5~6月に熟し、種子は風によって散布されます。

葉 (2016/06/12 北大)

 葉は互生し、葉身長3~15cmの倒卵形で、縁には重鋸歯がある。葉先は急にとがり左右不対称で、表面はざらつきます。
アキニレの葉に比べて幅が広く、重鋸歯がはっきりしており左右不対称な点から区別が容易です。アキニレの葉の縁は重鋸歯ではありません。

樹皮 (2016/06/12 北大)

 樹皮は灰色で縦に割れ目が入り、不規則に剥がれます。アキニレの樹皮は縦に割れ目が入るのではなく、 鱗片状に剥がれ斑模様になることから区別できます。本来ハルニレとアキニレは自生場所が異なるので植栽でなければ間違うことはありません。