ハマゴウ(浜栲)(シソ科ハマゴウ属 落葉低木)

全国分布 本州、四国、九州
県内分布 瀬戸内の島から沿岸部の海岸砂地に自生

   宮島、倉橋島、川尻町海岸など島や沿岸の砂地に自生しています。
   真夏に咲く花は鮮やかな紫色でとても綺麗です。宮島では数ヶ所で群生を観察しました。
   名前の由来:葉を線香の原料にし浜香と呼ばれた。それから転訛。  


花 (2015/07/18 宮島)

 開花時期は8月で、枝先に円錐花序を直立させ、鮮やかな唇形の青紫色の花を多数つけます。唇形の花冠は先で5裂し、下部の裂片が大きい。 (未観察ですが)果実は直径5~7mmの球形の核化で、花の後大きくなった株は萼に包まれています。 晩秋に大豆色に熟し芳香があります。実は薬用にもなるようです。

花 (2014/08/23 宮島)

 つるは砂上で横に這って伸びていきますが、花期には立ち上がって高さ30~60cmになり紫色の綺麗な花を咲かせます。 枝は4稜あり四角形です。

 

葉 (2014/08/23 宮島)

 葉は長さ3~6cmの円形から広い卵形で対生します。葉の縁は全縁で、大きく波打っていることが多いです。 葉の表面は微毛があり白っぽい緑色で、葉の裏は微毛が密生し銀白色をしています。 葉をちぎるとハーブ系の強い芳香があることが大きな特徴です。

群生 (2015/07/18 宮島)

 日当たりのよい海岸砂浜に群生する落葉低木です。茎は砂の上を這い、枝は立ち上がって樹高が30~70cmになります。 宮島の観光化されていない砂地にはよく群生しているのを見かけます。 しかし、海岸の護岸工事のために激減したとのことです。特に本土側にはほとんどなくなり、瀬戸内の島でも減ってきています。