オオタチヤナギ(大立柳)(ヤナギ科ヤナギ属 落葉高木)

 
                 
全国分布北海道(西南部)、本州(北陸、近畿地方以西)、四国、九州
県内分布沿岸部から吉備高原面の大きな河川に自生
 
 

   県内の大きな河川によく自生しています。大芝水門近くではたくさん観察できました。
   ヤナギの仲間の区別は困難ですが、開花時期、葉の形、自生場所などで見分けられます。
   名前の由来:タチヤナギに似ていて葉が大きく、樹高も15mにも及ぶ高木に成長するから。  


雌花 (2020/03/23 太田川河川)

 開花期は4月で葉の展開と同時に開花する。雌雄別株です。 雌花序は長さ1~2cmと雄花序と同じくらいの長さで、苞は淡黄緑色です。

雄花 (2020/03/23 太田川河川)

 雄花序は長さ1~2.5cmと小さく、下半部が融合しY字型で、葯は紅色です。

雄花 (2020/03/23 太田川河川)

 

葉 (2020/03/23 太田川河川)

 葉身は9~12cmの狭楕円形で、基部はくさび形、先端は尖ります。(この写真は展開したばかりの葉なので先端が丸い) 葉は互生し、縁には細かい鋸歯があります。表面は光沢があり、裏面は粉白色です。

全体 (2020/03/23 太田川河川)

葉は互生。

 樹高は15mになるものもある。樹皮は灰褐色で、新枝は緑褐色。小枝の分岐点から折れやすい。 オオタチヤナギとタチヤナギとの違い ①花序の長さがタチヤナギの方がオオタチヤナギより倍くらい長い。タチヤナギの花序の長さは雄花序、雌花序とも4~6cmです。 ②葯の色が異なる。オオタチヤナギの葯は紅色ですが、タチヤナギの葯は黄色です。 ③葉身長がタチヤナギの方がオオタチヤナギより長い。タチヤナギの方がオオタチヤナギより細長い。 ④自生場所は大きな河川で同じですが、タチヤナギは個体数が少ない。