オオバアサガラ(大葉麻殻)(エゴノキ科アサガラ属)落葉小高木~高木

 
                 
全国分布本州、四国、九州
県内分布に自生
 
 

   湯来温泉に近い河岸に多く自生していました。開花はアサガラより2週間ほど遅いようです。
   白い花をクリスマス飾りのようにぶら下げて咲きます。ニセアカシアもよく似た咲き方です。
   名前の由来:樹木の材質がもろく「麻殻」(お盆の迎え火や送り火に燃やすオガラ)に似るから。  


花 (2018/05/31 湯来町)

 花期は6月頃で、枝先に長さ15~20cmの複総状花序を付け、白い花を多数咲かせます。 オオバアサガラの総状花序は縦長で花を縦に長く付けますが、アサガラの花序は横幅が広く花も横幅広く付ける点が異なります。 この花の付き方が大きな差別化点で、実の付き方にも反映します。 実に関しても縦長に実を付けているのがオオバアサガラで、横幅広く実をつけているのがアサガラです。

花 (2018/05/3107 湯来町)

花 (2018/05/31 湯来町)

葉 (2018/05/3107 湯来町)

 葉身長10~20cmの大きな長楕円形の葉で、縁にはほとんど全縁に近いくらいに判りにくいごく小さな針状の鋸歯があります。 アサガラの方は短い小さな針のような鋸歯を持っています。

葉の表 (2018/05/31 八幡湿原)

 左がオオバアサガラで右がアサガラの葉です。名前の通り、オオバアサガラの方が大きいのが判ります。 また、オオバアサガラの葉は表面が皺が目立っています。この点が大きな差別化点です。

葉の裏 (2018/05/3107 八幡湿原)

 オオバアサガラの葉の裏は主脈だけでなく側脈や網状脈も隆起しているのが特徴です。一方アサガラの方はあまり隆起しません。 また、オオバアサガラの方は葉裏が白いのがよく判ると思います。鋸歯にも違いがあることが確認できます。

実 (2019/07/28 三段峡)

 果実は花後に残った萼に包まれた約7mmの倒卵形で、淡褐色の毛が密生しています。 オオバアサガラは花と同様、縦に長く実をぶら下げます。逆にアサガラの実は横幅を広げた形で実をぶら下げます。

全体 (2018/05/31 湯来町)

 山地の谷沿いに多く自生します。名前の由来は、アサガラより葉が大きいことから付けられました。