イソノキ(磯の木)(クロウメモドキ科イソノキ属 落葉低木)

全国分布 本州、四国、九州
県内分布 沿岸部から中国山地まで広く自生

   県内広い範囲に自生する樹木で、湿地や渓谷に多く見られます。
   初夏に付ける花は小さく謙虚で目立ちませんが、秋に赤から黒に熟す実は鮮やかです。
   名前の由来:この樹が水辺に自生しているので「磯の木」と名づけたという説があります。  


花(2015/06/16 三段峡)

 開花時期は6~7月で、葉腋から黄緑色の小さな花を多数固まってつけます。 花は葉に比べて小さく、花弁は5枚ありますが平開しないのであまり目立ちません。

花(2015/06/16 三段峡)

花(2018/05/12 鬼が城山)

実(2015/08/15 八幡湿原)

 果実は直径6mmほどの球形で、緑色から赤褐色になり、熟すと黒くなります。

実(2015/08/15 八幡湿原)

葉(2017/05/16 石ケ谷峡)

 葉はサクラに似た感じですが、側脈は縁で曲がって隣の側脈と繋がることと、コクサギ型葉序(枝に対して葉が2枚づつ交互に付く)になることが特徴です。 この写真ではコクサギ型であることが少し判りにくいと思います。葉身長6~13cmの長楕円形で先は急にとがり、縁には細かい鋸歯があます。

全体(2015/08/15 八幡湿原)

 丘陵から山地の乾いた尾根や林縁、湿地周辺などに自生し、樹高は2~3mになる。