イブキ(伊吹)(ビャクシン)(ヒノキ科ビャクシン属 雌雄異株まれに同株)

全国分布 本州、四国、九州
県内分布 神石高原(帝釈峡)の石灰岩地に自生

   広島県での自生は非常に少ない。カイズカイブキより色が薄く、枝葉の繁りが少ない。
   イブキは生垣などによく用いられている栽培品種カイズカイブキの原種です。
   名前の由来:石灰岩の多い伊吹山に多数自生していることから。他にも説あり。  


実(2012/11/27 神奈川県 鎌倉)

 開花時期は4月で、雌雄別株、まれに同株です。雄花は3~4mmの楕円形で黄褐色、雌花は黄色から紫緑色に変化します。 雄花、雌花ともに鱗片葉の付いた小枝の先端に付きます。 球果は、肉質で直径7~9mmのほぼ球形で、翌年の10月に黒く熟します。肉質で熟すと黒紫色になり、白いロウをかぶる。

葉(2012/11/27 神奈川県 鎌倉)

 葉は、成木では普通鱗片状ですが、幼木や徒長枝はスギに似た針状の葉となります。 鱗片葉は長さ約1.5mmの楕円形で、十字対生します。針葉も十字対生し、長さ5~10mmで鱗片葉より長く、 やや光沢のある明るい緑色で、白い気孔帯が2本あります。枝を切った後に針葉がよく現れます。

全体(2012/11/27 神奈川県 鎌倉)

 自生場所は海岸の岩上や砂地で、高さ25mになります。ウバメガシ、ユズリハ、トベラなどと混生しています。 広島県では沿岸部や瀬戸内の島にしばしば大木が植栽されていますが、自生地は多くありません。

樹皮(2012/11/27 神奈川県 鎌倉)

 樹皮は赤褐色で縦に薄くはがれます。

全体(2012/11/27 神奈川県 鎌倉)

 鎌倉市の建長寺の樹齢750年と言われている大木です。