エゾユズリハ(蝦夷譲葉)(ユズリハ科ユズリハ属 常緑低木 雌雄異株)

 
                   
全国分布北海道、本州(山口県滑山まで)、南千島
県内分布中国山地の多雪地帯に自生
 

   八幡湿原には結構多く自生していました。外見はユズリハそっくりです。
   ユズリハの中では標高の高い地域に自生する樹高の低い樹で、出会える機会は限られます。
  名前の由来:本種は北海道に多く、8~9月頃に生長した新葉に代わり古い葉が落ちることから。  


 

雌花 (2018/05/31 八幡湿原)

 開花時期は5月頃で、前年枝の葉腋から総状花序をだし、花弁も萼片もない花をつけます。雌雄別株です。 雌花は花柱が淡い紫色で、柱頭は赤褐色で2~4個が反り返っています。

雄花 (2015/04/21 植物園)

 雄花は雄しべだけが付いていて、赤褐色の葯が集合し雌花に比べてよく目立ちます。

 

葉 (2016/11/20 八幡湿原)

 この八幡湿原の葉は幅の広い少し丸みのある形をしています。

 

葉 (2016/11/20 八幡湿原)

 葉身長10~15cm、幅3~4cmで、ユズリハよりやや小さくて薄い。 側脈も8~10対とユズリハの10~20対に比べ半分くらいです。

実 (2017/10/08 八幡湿原)

 果実は8~9mmの球形で、9~10月に藍黒色に熟し、果序は垂れ下がります。

全体 (2014/04/15 滋賀県 比良山)

 時にユズリハとの中間形もありますが、エゾユズリハは主幹がはっきりせず、根元から分枝し、1mくらいの高さでも花を咲かせ結実します。 北海道、本州の多雪地の主にブナ林によく群生するユズリハの変種で、樹高は1~3mになります。 ユズリハ同様若い枝は紅色を帯びます。

葉裏 (2015/04/21 植物園)