エゴノキ(漢字名なし)(エゴノキ科エゴノキ属 落葉高木)

 
                 
全国分布北海道(日高地方)、本州、四国、九州、沖縄
県内分布沿岸部から中国山地まで広く分布
 
 

   山野や里山、川沿いなど多彩な場所で幅広く自生し、近郊の山でも個体数が多い。
   純白の花をたくさん付けた時とその後花柱を残した丸い実が印象的な樹木です。
   名前の由来:果皮にエゴサポニンが含まれ、果実をかじると「エグイ味」を感じることから。  


花 (2015/05/15 田方)

 開花時期は5~6月で、枝先に長さ2~3cmの花柄に白い花を下向きに垂れ下げて多数付けます。

花 (2013/05/23 武田山)

 同じエゴノキの仲間であるアサガラやオオバアサガラは、一個一個の花はエゴノキに似ていますが、種の形が全く異なりアサガラの仲間は実が丸い形にならず、 エゴノキの実から比べるとかなり小さな卵形の実を数珠つなぎにして果穂の形で枝からぶら下げます。

花 (2014/05/15 大野権現山)

 葉は互生し、鋸歯は鈍く低いことが多く、時には全縁です。冬芽は淡い褐色の米粒状で、よい見分けポイントになります。

実 (2017/10/08 八幡湿原)

 花の後は、ラグビーボールのような形をした可愛らしい実をたくさんぶら下げます。ぶら下げた実がとても特徴的なので、すぐに覚えられる樹です。 実は長さ1~1.3cmの卵球形で、8~9月に灰白色に熟します。 果皮にはエゴサポニンが含まれる有毒植物で、昔、若い実を砕いて川に流し、麻痺して浮いてきた魚を手づかみにして採るのに使われました。

実 (2012/06/20 市街)

 また、サポニンを含んでいるエゴノキの果実は石鹸の代用品になり、泡立ちがよく油汚れもよく落ちるという。 名前の由来は色々あるようですが、果実も葉も口にすると味がまずくてえぐいことから付けられたと言われています。

葉 (2017/05/01 三段峡)

 葉身長4~8cmの卵形の比較的小さな葉で、葉は互生し、鋸歯は鈍く低いことが多く、時には全縁です。 冬芽は淡い褐色の米粒状で、よい見分けポイントになります。

葉 (2014/05/15 大野権現山)

黄葉 (2018/12/05 古田台)

樹皮 (2015/03/31 鈴が峯)

 樹皮は暗褐色で滑らかです。

全体 (2015/04/14 呉娑々宇山)

 温帯の沿海から山地の明るい林内、谷沿い、林縁などに自生し、樹高は7~15mになります。 幹はあまり太くならず、ひこばえを何本も出して株立ちになっているものが多い。