全国分布 | 本州(山形県以西)、四国、九州 |
県内分布 | 瀬戸内の島から中国山地の高所まで自生 |
花は、3月初めから咲き始めて比較的花期が長く5月ごろまで咲いています。 枝先に円錐花序をだし、白い花が多数垂れ下がって咲きます。
花は細い壺型で先は5裂します。 アセビは宮島町の花に指定されています。
漢字に見られる通り、馬が葉を食べると苦しむことから付けられたようです。 そのため樹木の鹿害が全国で問題となっていますが、アセビの葉は有毒なのでなんでも食べてしまう鹿もこれだけは食べません。 そのために宮島では多くの樹木が鹿害から樹木を守るため、金網で樹木の周りを囲っていますが、この木だけは囲いがありません。 シカが食べないためアセビは宮島には多く、島では町の花に指定されています。
この木は淡いピンク色の花を付けており、アケボノアセビと思われます。
晩秋11月前、すでに来年に咲く花芽が多数付いていました。
温帯の山地から丘陵の尾根や痩せた地に自生し、樹高は2~9mになります。 アセビは代表的な有毒植物で、葉にはアセボトキシン、花にはビエリストキシンとどちらも有毒物質を含んでいます。 アセビの毒は昆虫類にも有効で、かつては家畜の外部寄生虫を駆除するのに使われたりもしていました。
葉身長3~10cmの披針形で細長く先端も基部も次第に細くなります。 縁の上半部に鋸歯がありますが、低いため気づきにくく、葉は枝先に集まって付き、互生します。 葉は革質で表面は光沢がある濃い緑色です。展開したばかりの新葉は赤みを帯びて美しくよく目立ちます。 広島県のアセビの葉は大きい型で、太平洋側に分布する葉の小さい型は見られません。
果実は直径5~6mmの扁球形で、上向きに付き、9-10月に熟します。有毒植物です。
樹皮は灰褐色で縦に裂け目が入り、ネジキによく似て樹皮が少し捻じれています。
花の咲いていない冬の時期にはアセビが常緑でネジキが落葉なので区別できます。
若葉が赤みを帯びることや、ネジキに似た樹皮もアセビの特徴です。
天城山でアセビが繁茂・群生している場所があり、登山道がアセビのトンネルになっていました。 この様に群生することが多く、伊豆以外にも箱根や大台ケ原に純林があります。