アマヅル(甘蔓)(ブドウ科ブドウ属 落葉つる性 雌雄異株)

全国分布 東海~九州
県内分布 低山地域に点在するが少ない

   広島市近郊の野山でよく目にしますが、サンカクヅルに比べ個体数は多くありません。
   サンカクヅルと間違えやすいつる性の樹木です。
   名前の由来:茎の切り口を舐めると甘いことから。  


実 (2014/09/26 極楽寺山)

 果実は直径約6mmの球形で、黒く熟します。実は甘くて美味しい。 開花時期は5~6月で、葉と対生して長さ4~6cmの小形の円錐花序をだし、黄緑色の小さな花をたくさんつけます。

 

葉 (2015/05/15 柚木山)

 葉身は長さ、幅共に4~7cmの卵状三角形(幅広のスペードのような形)で、縁には先が小突起になる波状の浅い鋸歯があります。 葉はサンカクヅルに似ていますが、側脈の数がサンカクヅルに比べ少ないことと、通常は不分裂葉で、 葉の両面とも光沢が強いことから区別できます。
 アマヅルの鋸歯の形態は、鋸歯と鋸歯の間が弧を描いて外側に丸く膨らみますが、サンカクヅルは逆にやや凹むことが相違点です。

 

葉 (2014/09/26 極楽寺山)

 低地から丘陵の林縁に自生し、巻きひげを出し低木などに絡み伸びていきます。