アブラギリ(油桐)(トウダイグサ科アブラギリ属 落葉高木)

全国分布 本州(中部以南)、九州
県内分布 瀬戸内の島・沿岸から低山に自生

   比較的大きな白い花を咲かせます。実も大きいので樹高が高くても見つけることが出来ます。
   広島近郊の低山でときどき見かけますが、自生か、逸出または植栽なのかは不明です。
   名前の由来:葉がキリに似ていて、種子から油(桐油)を採ったから。


雌花 (2014/05/06 高松山)

 花期は5-6月で、枝先に円錐花序をだし白い花を多数付けます。雌雄同株、雌雄異花です。 この写真は雌花で、数本の雌しべが見られ、花柱の先が2裂しているのが判ります。

花 (2019/04/27 田方)

 1つの花序に付く多数の花のうち雌花は数個で、多くは雄花です。 果実は直径2~2.5cmの扁形球で、溝が3個あります。10~11月に紅っぽく熟します。種子は普通3個です。

葉 (2014/05/06 高松山)

 葉身長12~20cm、幅8~16cmの卵形~広卵形で、比較的大きな葉です。 縁には鈍い鋸歯があります。葉柄は紅色を帯び、長さ6~12cmと長い。葉は秋に黄色に色づきます。

葉 (2014/05/06 高松山)

 葉は大きく3裂したものが多いのですが、卵形のものも混じっています。枝の様子や葉形がイイギリやアオギリに似ています。 特徴は、葉の基部に角のように2本の蜜腺が突出していることが特徴で、シナアブラギリではこのように突き出すことはありません。 切れ込みのない葉はイイギリの葉に似ていますが、イイギリは葉身の基部だけでなく葉柄の途中にも腺があります。 

全体 (2019/04/27 田方)

 暖地に植えられ、また野生化もしており、西日本に多く見られます。 名前の由来は、種子より桐油を採ったところからきています。